錦織圭選手の活躍で話題となるテニスの世界ランキングとは？

錦織圭選手が活躍することで度々話題にあがるのがテニスの「世界ランキング」。



特に年末が近づくにつれて、ワールド・ツアー・ファイナルの出場権争いを巡っての報道でもランキングが使われたりもして、よくニュースにも取り上げられますね。



しかし、そのテニスのランキングには２種類あるということはご存知でしょうか？



テニスファンならばご存知の方も多いのですが、そうではない方はランキングが２種類あることで、錦織選手関連ニュースのコメント欄などでも混乱している様子がよく見られます。



一般的に言うところのテニスの世界ランキングは毎週更新されるランキングです。



テニスの大会にはそれぞれ１回戦突破の場合、ベスト４の場合、優勝した場合などで獲得できるポイントが決まっています。



ポイントの獲得条件など細かい制約はありますが、簡単にいうと、過去365日間に獲得したポイントの合計で順位が決まるのが世界ランキングです。



そして、もう1つのランキングは「レースランキング」です。



レースランキングも世界ランキングも大会で獲得できるポイントは同じなのですが有効期間が違います。



レースランキングは「その年に」獲得したポイントの合計で争われます。



世界ランキングは過去１年間であることに対して、レースランキングはその年の１月からランキングが発表された日までに稼いだポイントの合計なのです。



よく、「錦織圭、過去最高の世界ランク４位」「錦織圭がレースランキングで５位に浮上」というニュースが同時にあがったりもします。



そうすると、一方のニュースで４位と言っていたのに、もう一方では５位となっていて、「誤報では？」という声があがったります。



もうおわかりだと思いますが、これは世界ランキングとレースランキングのカウントの仕方が違いうからだったのです。



さて、なぜランキングが２つもあるのでしょう。



それは使われ方が違うからです。



世界ランキングは大会ごとのシード順位に影響があります。

テニスの大会はトーナメント戦なので、シード順が上位になれば強豪選手との対戦が大会の後半になるので有利になります。



レースランキングはワールド・ツアー・ファイナルの出場権の指標となります。

ワールド・ツアー・ファイナルはシーズン最後に開催されるレースランキングの上位８人だけが出場できる特別な大会です。



以上のことからおわかりかと思いますが、世界ランキングとレースランキングは毎年、11月の大会が終わると同じ数字になります。



錦織選手は、もはやワールド・ツアー・ファイナル出場が当然のような成績となっていますが、怪我などでランキングを落としてしまったときには、世界ランキングとレースランキングを見ながらテニスを楽しむとより面白いと思います。

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